【まとめのまとめ】
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30年ぐらい前の高校1年の夏休み、
ソフトボール部の合宿を
学校でやってた。
うちの学校は茶道部と
華道部が使う平屋の和風一戸
建が敷地内にあって当時、
少人数の部の合宿なんかは
そこで宿泊することになっていた。
8畳と6畳の和室が2間だった。
一般家庭のようなトイレは
あるけどお風呂はない。
ごはんは調理実習室で作って食べて、
ここには寝に帰るって感じ。
総勢17人の部で、2年生の
10人が8畳を使い1年生
7人がもう一部屋で寝る
ことになっていた。
で、夏の夜と言えば
おきまりの怪談話で
盛り上がったんだけど実は
ここにも出るらしいよ…って話に。
過去に何人か見た人がいて、
前年は卓球部の生徒が
“見た”らしい。
その人は夜中に枕元を誰かが
歩く気配で目が覚めて誰かが
出ていくのを見たそうだ。
トイレかなと思ったけど、
狭い戸建なのにトイレの
ドアの開け閉めする音や水を
流す音が聞こえないので変に
思ったらしい。
それで身体を起こして目を
凝らして部屋の中を見たら
きっちり人数分の生徒が寝て
いたそうだ。
それでハッと気づいた。
誰かが出ていくとき、
障子が開いた音も聞こえなかった。
立てつけがあまり良くなくて、
開け閉めするとギシギシ音が
するはずなのに。
じゃああれは誰?
ってことで悲鳴を上げて
大騒ぎ…と言う話を聞いて
ガクブルしたが、
きっと隣の部屋の誰かが
出入りした
んだろうなーぐらいに思ってた。
そのうちもう寝ようって
ことになったんだけど、
6畳の和室に7人分の布団を
敷くには狭くて、
図のような感じで4枚敷いた
側はぎゅうぎゅうだった。
私はその一番端っこの庭側で
寝ることになった。
部屋には一応エアコンが
付いていたし、
女子高生ばかりなので
戸締りはしっかりしてあった。
特に庭側は何度も確認
したので間違いなく戸締りは
完璧だったはず。
夜中、何時頃だったのかは
分からない。
私はいつもの癖で身体の
右側を下にして横向きで寝ていた。
そしたら顔にさわさわと風が
当たって、
気配で目が覚めた。
すると目の前に
同い年ぐらいの女の子の顔が
あった三白眼のその子の目が
ジッと私を見ながら唇を
すぼめるようにして
フーフーって息を吹きかけてくる。
「誰だよー変なこと
するなよー鬱陶しい」
と思って睨み返した。
そしたらニヤッと笑い返してきた。
そこで庭に出る吐き出し窓と
私との間には人が寝
転べるほどの隙間がない
ことを思い出した。
気を付け!
の姿勢なら寝られただろうが、
私は横向きでそちら側に手を
伸ばしていたし。
悲鳴を上げたら消えた。
チームメイトのみんなには
寝ぼけたんだと言われたけど
息を吹きかけられた感覚は
ハッキリ覚えていたし
あの三白眼が目に焼き付いて怖くて、
翌日は合宿の練習
どころじゃなかった。
ちなみに翌年も同じ場所で
合宿があったけどその時は
何も見なかった。
「幽霊が出ると聞いていて、
らしきものが出たけど実は
変質者だった!」
とかそういう衝撃かと思ったけど、
素直にオカ話だったんだ
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