映画『エクス・マキナ』（2015年）、「おもしろい！」という評判は聞いていたので、前から見ようと思ってはいましたが、なかなか時間がとれませんでしたが、ようやく見ました。Amazon Prime で公開されていたので無料です。
おもしろい！ というか、面白すぎる！ どうみても、今年見た映画の中でも一番おもしろい。
ディックの「アンドロイドは電気羊の夢を見るか? 」/『ブレードランナー』への強烈なるオマージュ。人間と区別ができないＡＩ（アンドロイド）ができたらどうなるのか？ という「電気羊」以来のテーマを、甘美なラブストーリー的に描いている。
「電気羊」の冒頭、「フォークト＝カンプフ感情移入度測定法」で、アンドロイドか人間かの識別を試みるシーンがあるが、それをまるごと一本の映画にしてしまった作品。
テレビシリーズ『ウエストワールド』（2016年）と共通点が多いのも興味深いが、ＡＩ（アンドロイド）ものは、全て「電気羊」の呪縛から逃れられないのだろう。
ＡＩが進化したら、人間と恋愛をするのか？
ＡＩが進化したら、人間に反逆を起こすのか？
私たち人間は、ＡＩと共存できるのか？
「電気羊」以来、脈々と受け継がれるテーマではありますが、ＡＩの進化に直面する今、『エクス・マキナ』の世界は５年か１０年先には、そのまま起きても全く不思議はない。これは、ＳＦ、つまりフィクションというよりは、すでに決められた未来のようにも見えるのが恐ろしい。
主要な登場人物は、人間２人にＡＩが１人。これだけ少ない人物にもかかわらず、手に汗ぎる展開は、脚本のおもしろさのならず、演技、演出のおもしろさも加味されたもの。
ということで、樺沢の好み、直球ど真ん中の作品なので、ベタほめしましたが、Amazon Prime で無料で見られますので、見て損のない作品だと思います。
それにしても、Amazon Prime は異常にお得ですね。
