「体の柔らかい人」と
二重関節と呼ばれる「関節過度可動性」の
違いは何でしょう?
関節過度可動性は、遺伝であることが多いです。
なぜならこの可動域を決めるものは、
靭帯だったり、骨の形だったりするからです。
そしてこのような骨の形って
遺伝だから可動性も遺伝の面が多く見られます。
関節過度可動性の人は
ケガをしやすいとも言われています。
これももう既に強度VS柔軟性でお話ししましたね。
彼らの場合、生まれつき関節が浅かったりするので、
可動域が非常に大きくもなるのですが、
その分脱臼もしますし、関節を守る軟骨も
早くからすり減ってしまいます。
関節過度可動性の人たちは疲れやすいそうです。
関節が過度、つまり大きく動くため、
それを支える筋肉が普通の人よりも
大きく働かなくてはいけないのです。
その筋肉が疲れてギブアップしてしまった時、
彼らは大きなケガをします。
また、関節炎になりやすいのもこの人たち。
成長痛がひどくなるケースもあると言われています。
慢性の痛みを一生持っている人もいます。
これだけ挙げたところでまだ
「二重関節」になりたい
なんて言っているダンサーいますか?
体の柔らかい人は、
柔らかい人なりの苦労や痛みがあるのです。
私は仕事上、関節過度可動性のダンサーを
たくさん治療します。
残念ながら、
彼らがバレエを辞めなければいけない理由も関節が
「動きすぎてしまう」せいだったりします。
小さい子供を教える機会のあるバレエの先生は
柔軟運動をさせるときに十分に気を付けてください。
どうやって気を付けたらいいかって?
最低限、関節の動く方向と、
関節の動く幅を知っておくと危険が少ないです。
つまり、どっちに曲がるのが普通で、
どれだけ動くのか分かるから。
あまりにも変な方向を向いていた時に気が付きます笑
体が固いからどうしても柔らかくしたい!という人は
地道にストレッチしましょう。
そして、どうして体が固いのかを考える事も必要。
上がらない脚原因は体の弱さにあることも!
固い物を柔らかくするのは可能ですが、
関節過度可動性を逆にすることはとても困難です。
体が柔らかいダンサーは大けがをする前に
しっかりと強化しておくこと。
見せびらかすために柔軟ばかりしていると、
関節炎で悲しい老後を送ることになりますからね。
DLSブログ「二重関節っていったい何?」より。
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